うさぎの恋

騙されたけどしがみつく。

私と彼⑪ 初めてのキス

少しずつKくんとの距離が近づいている気がする。


「明日会いに行ってもいいですか?」

『1時間ぐらいしか時間無いけど。Kくん私帰った後時間余るんじゃない?』

「その後軽く仕事しますからw事務所で待ってますね」


仕事終わらせて事務所に行くとKくんが居ました。誰も居なかったのでKくんにぎゅーされました。

『待って、私今日キッチンだったからせめて着替えさせて』

「気にしないのに。その間に誰か来たらぎゅー出来なくなっちゃいます」

『私が嫌なんだよ』

しぶしぶ離してくれました。

着替えをすませるとKくんがおいでのポーズで待ってました。

「すごい久しぶりな気がします。癒される」


Kくんのメインが遅番になっていたので、たまに挨拶だけしてバイバイだったので、顔見て話したり、それこそぎゅーするのは久しぶりなので私にもちょっと嬉しいお誘いでした。


Kくんが癒されると言ってくれるように私も癒されるし、落ち着くし、嬉しいのです。

多分少しニヤニヤしながらKくんの腕の中にいました。

「ウサギさん」

名前呼ばれてKくんの顔見上げると、おでこにちゅーされた(学習してない)

Kくんのいつもの優しい笑顔。

恥ずかしいのを隠そうと文句を言おうと思ったら唇にキスされた。

逃げようと思ったけどまたキスされた。

思わず目を閉じてしまった。閉じたらもう受け入れるってことになるよね。

そのまま何回もキスされた。

優しいソフトキスでした。


キスすることが久しぶりなせいなのか、Kくんだからなのか自分でも心臓がドキドキしているのと、脈が速くなってるのか理解できた。

でも、いつまでもこのままだと私がもたないので軽くKくんの胸を押して離してもらいました。

『もう帰るね。お仕事頑張って』

なるべく顔を見ないように、気にしてないふりをして事務所を出ました。

きっと夜仕事あがりに普通にLINE来るんだろう。


「おつかれさまです。忙しかった…」

『お疲れ様。あのさ、若干頭混乱中なのは私だけでしょうか…?』

「俺は冷静ですよw恥ずかしいですけど」

『なんで冷静なんですか?』

「何に混乱してますか?対応にですか?」

『なんであんなことしたんだろう?とか?

私この前まで説教してた側なのに…』

「後悔してます?」

『後悔っていうか、とりあえず恥ずかしかったです。いやではなかったけど』

「よかったw」

『よかったのか?』

「嫌がられてたらやですもん

なんか今日のはずっと残りますね 笑」

『恥ずかしいのですけども』

「あのですね。恥ずかしがってるウサギさんめっちゃ可愛いですよ」

『意味がわからん💢』

「いいんですよ。俺だけが知ってればw」


何だかんだでいつもと同じ感じでLINEは出来ました。

でも、Kくんにキスされて私気づいたんです。

Kくんのこと好きになってることに…。

顔がみたい。話したい。ぎゅーされたい。

そして、キスがすごい気持ちよかったことに。